名刺交換や挨拶の仕方、交渉の進め方など、営業としての基本的なビジネスマナーが身についてきたあなた。次にぶつかる壁はビジネス用語への理解ではないでしょうか。今回は、営業現場で頻出する英略語3文字のビジネス用語についてご紹介します。
目次
現場で飛び交う3文字の言葉が多すぎる
営業活動をしていると、顧客先や自社内の会議など、さまざまなシーンでビジネス用語が多用されます。潜在ニーズやアイミツなど、少し考えれば意味を推測できるものもありますが、英略語になるとなかなか覚ることが難しくなってしまいますよね。知らない言葉に出会ったときは、後で調べることも難しいでしょう。
今回は数あるビジネス用語の中でもアルファベット3文字で表現されるビジネス用語を単語帳風にご紹介します。あらかじめ知識として蓄えておくことに何の迷いも持つことはありません。これからご紹介するので、単語帳として活用するなど、積極的に自分の仕事に役立ててください。
A~Eで始まる3文字のビジネス用語集
アルファベット3文字で略されたビジネス用語はたくさんあります。まずは、A~Eで始まる3文字のビジネス用語をチェックしていきましょう。
・AHP
「Analytic Hierarchy Process」の略で、階層分析法のことをいいます。意思決定をする際の評価構造を明確にするための分析手法です。AHPでは、いくつもの評価基準をもって、用意されている代替案の重要度を決めていきます。
・BEP
「Break Even Point」の頭文字をとったもので、損益分岐点のことをいいます。BEPは管理会計上で必要になる概念のひとつです。売上高と固定費や変動費などの費用のつり合いが取れていて、損益がゼロになる場合の販売数量などを指します。
・CPA
「Cost Per Acquisition」の略で、顧客一人の獲得にかかった単価のことをいいます。CPAが上がると利益は圧迫されます。逆にCPAが下がると利益は増えます。
・CRM
「Customer Relationship Management」の略語で、顧客関係管理の意味を持ちます。つまり。CRMは顧客関係を管理していくマネジメント手法です。CRMでは、ビジネスにおいて顧客がもっとも重要な要素だと位置付けています。
・DID
「Densely Inhabited District」の略語であり、人口集中地区のことを指します。DIDは国勢調査で設定されている統計上の地区であり、市区町村の区域内にあり、人口密度が4,000名/平方キロメートル以上の地区が隣接し、そのエリアの人口が合わせて5,000名以上の場合にDIDと認められます。
・ERP
「Entry Form Optimization」のことで、Webサイトのコンバージョン率を高めるためにおこなわれる、入力フォームの改善や最適化のことをいいます。現在では、「基幹系情報システム」について使われることが多く、企業が情報戦略を行なううえで、非常に欠かせない要素を秘めています。
I~Pで始まる3文字のビジネス用語集
続いて、I~Pで始まる3文字のビジネス用語をご紹介します。
・IMP
「impression」の略語です。広告の表示回数を示しているケースも多いです。
・KGI
「Key Goal Indicators」の頭文字をとったもので、部全体やプロジェクト内の組織の中で達成するべき目標を表す定量的な指標のことをいいます。重要目標達成指標と訳されます。KGIには売上高、成約数、利益率などが含まれます。
・KPI
「Key Performance Indicators」の略語です。KGIと合わせて使われることが多いです。部全体やプロジェクト内の組織の中で目標を決めている際に、現在その目標をどの程度達成できているかといった内容を明確化するために使われる定量的な指標のことです。重要目標達成指標に対し、重要業績評価指標と呼ばれています。KPIにはセッション数やクリック数などが含まれます。ただし、KPIの範囲は幅広いので、自分で適切な指標を選択する必要があります。
・LTV
「Life Time Value」の略語です。ある顧客が取引期間中にどの程度利益に貢献できるのかというのを数値化したものです。顧客生涯価値とも呼ばれます。
・PPA
「Pay Per Action」の頭文字をとったもので、成果報酬型という意味です。PPA広告のように使用されます。コンサルティングや広告業界でよく使われる言葉です。
・PSM
「Price Sensitivity Measurement」、つまり価格感度測定という意味がある言葉の略です。商品やサービスなどといった商材についての、最適な価格設定ポイントを見つける分析手法のことをいいます。
R~Wで始まる3文字のビジネス用語集
最後にR~Wで始まる3文字のビジネス用語をご紹介します。
・RFM
RFMはこれまでご紹介した単語とは異なり、3つの単語の頭文字をとったものです。「Recency」、つまり最新購買日、「Frequency」、つまり購買頻度、「Monetary」、つまり購買金額という3つの単語の頭文字をとり作られています。顧客データをランク付けする手法で、「RFM分析」のように使われます。。
・ROI
「Return On Investment」の頭文字をとったものです。投資した資本に対し、得られた利益がどのくらいあるのかを示すものです。投資利益率とも訳されます。
・RTB
「Real Time Bidding」の略語です。広告取引事業において、インプレッションの発生にあわせて入札を行ない、最も高い金額をつけた広告主を表示させる、次世代アドテクノロジーのことを言います。
・SCM
「Supply Chain Management」の頭文字をとったものです。販売元から消費者までの物流の流れを見直し、全体的なプロセスをより効率化するために用いられる経営管理手法です。開発から調達、製造などといったフェーズから、発送、販売までの各プロセスでの在庫状況や、滞留時間の削減を推し進めることで、顧客とそれを提供する販売元の両者がWinWinの関係性になれる状態を目指します。
・USP
「Unique Selling Proposition」の略語です。USPには自社のサービスや製品のみが持つ独自のセールスポイントや、差別できる特性のことをいいます。また、USPを活かした「提案」を指す言葉として使用されることも多いです。
・WOM
「Word Of Mouth」の略語で、商品やサービスの評価や評判が消費者の間で話題になる、つまり口コミのことを指します。WOMは自然発生的に広がることがありますが、マーケターが意図的にきっかけ作りをすることもあります。WOMを活用したマーケティング手法をWOMマーケティングといいます。
まとめ
営業の現場では、さまざまなビジネス用語が飛び交います。しかし、それを疑問に思ってから調べるのでは、会話の内容をとらえることができず、対応が遅れてしまいます。今回紹介した内容を頭に入れ、常に会話の内容を把握できるよう努めましょう。