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法人営業を継続していく中で見えてきた「営業の真の価値」~LINE株式会社ビジネス開発本部 インフライノベーション室杉本 浩一さん~

「ITのインフラを通じて社会を良くする」という想いで大学を卒業後、大手通信会社へ入社し法人営業の道へ。実は営業職だけは避けたいと入社時はエンジニアを志望していましたが、製造業や流通業の法人営業を経験し徐々に営業に魅せられていきます。営業を通して理想の世界を現実にしていく。法人営業の実体験で培った「信頼構築力」と、法人営業を継続していく中で見えてきた「営業の真の価値」をLINE株式会社ビジネス開発本部 インフライノベーション室の杉本さんに話をお伺いしてきました。

目次

営業だけはやりたくなかった。笑

これまでのキャリアをお伺いしても良いでしょうか。

私は「ITのインフラを通じて社会を良くする」という分野に興味があり、大学を卒業後は通信キャリアの企業に入社し、エンジニアを志望していました。実は当時、営業だけは避けていたんです。何故かというと、「お客様をだましてものを売る」とか「ノルマに追われてすごく辛い」とか営業にはそういうイメージがあったからです。

ではキャリアはエンジニアから始まったんですね?

いえ。結局、製造業や流通業を担当する法人営業としてキャリアを始めることになりました。笑 役割としては、お客様の企業のネットワークやメールの配信システムや基幹システムの課題を解決して商品を提供するソリューションセールスとして同じ部署で10年間法人営業を担当しました。

実現したい理想の社会をLINEなら実現できるかもしれない

現在のLINEは何をきっかけに転職したのですか?

私なりに考える理想がありまして、それが「ITやインフラを通じて社会をより便利に豊かにしていきたい」ということなんです。どうしたらそれが実現できるのか、と考えていたときに、LINEから「LINE ビジネスコネクト」というプロダクトがリリースされたんです。2014年2月に構想が発表され、その年の7月に最初の案件がスタートしました。

個人ユーザーが利用しているLINEアプリのプラットフォームと企業のシステムを連携させることで、銀行の残高照会や宅配ピザの注文など、ユーザーにとって便利なものが提供できるようになるサービスだと分かって、LINEであれば、私のやりたいことが実現できるんじゃないかと思い2014年7月に転職しました。

LINEに入社してからは何をされていたんですか?

入社してからは基本的にインフラ業界や自治体でのLINE ビジネスコネクト導入が担当だったのですが、そこからヤマト運輸さんの再配達依頼や、キリンさんの次世代の自動販売機とのシステム連携によるイノベーション案件などを担当していくようになりました。通常であればLINEへ入社後はLINEスタンプなどの広告営業を担当することが多いんですけど、私は役員直下の4名しかいないチームに配属されて、LINE ビジネスコネクトを中心にシステム連携の営業ばかりしていたので、社内では特命係長と呼ばれていましたね。笑

その後はLINE ビジネスコネクトが徐々に一般的になってきたこともあり、採用の強化とともに、技術の知見が必要になるセールスエンジニアチームの立ち上げを行い、2017年7月にマネージャー、2018年7月に室長(シニアマネージャー)になりました。

現在のメインミッションは?

実は2018年12月に組織変更があり、私はインフライノベーション室の室長として、特にインフラ業界を所管するかたちになりました。自治体やインフラ業界との連携を担当します。インフラ業界というのは生活に密着した企業群ではありますがLINEを浸透させることが難しい業界でもあるんですね。そういった企業群に特化してLINE活用の推進を行うという業務が現在のメインミッションになります。

お客様の理想を実現することが営業に問われる価値

営業に求められる介在価値が大きそうですね!

営業が介在することでできることは沢山あります。LINE ビジネスコネクトは売れたら終わりではありません。利用して頂く企業様とその先にいるLINEユーザー様にとって良いサービスでないと、ずっと使い続けて頂けないサービスなのです。

そこで営業がやるべきことが出てくるのですね?

そうですね。例えば、リリースされたばかりの商品を営業するとお客様から「こういう仕様にした方が良い」とか「こういうことはできないの?」といった声があがってきます。そういった内容をエンジニアや企画に持って行き、どうしたらもっと便利になるのかという商品開発の話もしますし、利用者数が少ないときは、どうしたらお客様にもっと知ってもらえるかなど、広告営業部門との連携もありますし、PRの部署に顔をだして協力してもらったりもしていました。お客様の理想を実現するために他部署との関わりを持つことができるのは営業だからこそだと思います。

そういった介在価値を発揮する上で営業に必要なスキルは何ですか?

どの職種でも大事かもしれませんが、ベースとなるのは「信頼構築力」です。関係構築とよく言いますが信頼構築までいかないといけないと思っています。

例えば、法人の営業といってもリードタイムの長短やB(企業)向け、C(個人)向けなど違いがあります。私の場合はリードタイムの長いB向けのサービスを展開している企業様を担当することが多く、金額も少なくないためお客様にとっても大きな決断となります。その決断をしてもらう際に、商品はもちろんですが、私、つまり”営業”を「信頼できるか」というのは大きなポイントになります。

お客様は人間力を見ているんです

関係構築から信頼構築の違いはなんですか?

大きな違いですと

・関係構築は、つながりをもつための行動

・信頼構築は、頼られるための行動

この違いだと考えています。営業は商品の説明を行うだけではいけません。お客様の話をお伺いし、お客様と課題を共有し、さらにその課題の真因が何かまでお客様以上に考えられる営業でないといけません。

頼られるために必要なことはなんですか?

お客様が実現したい未来に本気で寄り添って、その未来を深く理解して、一緒に夢を叶える仲間だと思ってもらうことだと思います。ときには、お客様の実現したい未来が自分の理想と違っていたとしても、相手の価値観を受け入れつつ話し合っていく柔軟性も必要だと思います。あとは、本気で挑めるかどうかですかね。

信頼を勝ち取ることが大事なんですね!

コンペでサービスを選定する担当者の方も人間です。この営業パーソンは「絶対に逃げない」などの人間力を見ていたりするんですよね。信頼が構築されいてるとお客様の気持ちの中に「コンペだけど“この営業さん”には情報を先に伝えてあげたい」といった思いが生まれてくるんです。定量的なところには表れてこない部分の“選ぶ基準”が発注側にはあるんですよね。

実現したい理想の世界に多くの方を巻き込むことができるか

当時のタピネスチームの皆様

当時のタピネスチームの皆様

過去のお客様で信頼構築できた事例ってありますか?

キリンさんの新サービスで飲料購入時にLINEの画面をかざすとドリンクポイントが貯まる

「Tappiness(タピネス)」というサービスを担当した時のことです。最初に行うことはお客様が将来実現したいことを把握することです。キリンは飲料メーカーですので飲料を販売し利益を出すビジネスモデルです。お客様との会議を重ねる中で「楽しい体験を通して飲料を購入できる」そのような機会を増やしたという未来の姿を提示してもらいました。

どのような戦略になったのですか?

お客様の販売チャネルはコンビニやスーパーなどもありましたが、私は自動販売機というチャネルに目を付けました。飲料を買う際に自動販売機でLINEを利用して「楽しい体験」を提供することができると自動販売機という販売チャネルを一段階上げることができるのではないかと考えていました。そういった考えをお客様にも伝えたところ同意頂き、お客様と一緒になってホワイトボードに何ができるのかを書き出しながら作りたい世界観を共有していました。

そのあとすごい気になりますね!

そこからは各社でお互いにやるべきことを持ち帰って進めていきました。私はLINE内で別部署の開発者に実現したいことを相談し、開発者からは「技術的には実現可能」との返答を頂きました。その開発者の方にとっては、それは直接的な業務でも、目標が設定されている業務でもなかったと思いますが、新しい取り組みを世の中に出してみたいという想いがある人で、「Tappiness(タピネス)」の描く未来に賛同してくれて。ぜひ、とタピネスのチームに巻き込んで、お客様と一緒に開発をしていきました。

思わず友達に教えたくなるような驚きを与えたい

総勢どのくらいの方が絡んだプロジェクトになったんですか?

サービスリリースに至るまでに振り返ってみると、開発、企画、営業、PRそして特命係長の私がいて、20名弱くらいの人が関わっていました。LINEの価値基準として「WOW」という言葉があります。WOWは「ユーザーを感動させる初めての体験」であり、「思わず友だちに教えたくなるような驚き」のことです。こういった感動を与えたいという方々が、まるで「Tappiness(タピネス)」という大きなお祭りを楽しむイメージで参加してくれたんですよね。

杉本さんは元から感動を提供したいと思える方だったのですか?

最初からそうではありませんでした。前職での新卒1年目の時に成功体験を積めたのがターニングポイントだと思っています。とある企業にネットワークの刷新によるコスト削減を提案して、最終的に「杉本さんのような方とお付き合いが出来て良かった」と言って頂きました。その経験があってからは、企業やその先にいるお客様が喜ぶことを考えるようになりました。そういった考えに賛同いただくお客様が多くなって、取引件数も増え結果的に受注額も大きくなり、成功のスパイラルができました。

営業はやりたいことを実現するために体験しておくべき職種

杉本さんが考える今後の営業を教えてください

モノを売るだけの営業は価値がなくなり、お客様の課題解決に対して付加価値を見いだせる営業が残っていくと思っています。具体的には、クリエイティブ能力、つまり仮説構築力や企画力を持っている営業です。そのクリエイティブ能力を発揮する場を設定するのが信頼構築力です。お客様の実現したい世界観を引き出せる営業は、どんな商材でも売れると思いますし、色々な企業が欲しがる営業だと思います。

どういった方が営業に向いているのでしょうか?

営業が向いてないという人はいません。営業は接待が上手だったり、その場を盛り上げられる人が合っていると思われがちですが、活躍している方はそういった方達だけではありません。

現に私は気が使えるタイプではないですし、接待で盛り上げられるかと言われると上手くはありません。私以外にも外部の企業のトップセールスの方でも人見知りの方が多かったりします。営業は一律ではなく、総合格闘技なので、いろいろな戦い方がありますし、いろいろな方が向いている職業なんです。営業になって嫌だと思っている方や、営業だけは向いていないという方に是非、本当は素晴らしい職種なんだと伝えたいですね。

杉本さんは営業を体験して良かったですか?

はい、良かったと思っています。営業はお客様の話を聞いてビジネスを作り上げていく中心的な存在で、ビジネスの一番面白い部分を味わえる仕事です。営業を経験していると商品企画や、マーケティング、PRなどのキャリアのベース構築にも役立つと思います。更に言うと営業でも他の職種を全部体験できますし、理想を言うと全部担わなければなりません。ビジネスの中心を若いうちから体験できる醍醐味のある仕事が営業だと思っています。

まとめ

お客様の叶えたい世界や理想を実現するために、営業がやるべきことは「信頼構築」という杉本さん。信頼構築ができることで初めて、お客様からの信頼が得られ、お客様の理想を伺うことができます。ビジネスの中心を担う営業パーソンになるには、お客様に真摯に寄り添い、逃げないことから始めてみてはいかがでしょうか。

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