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新人リーダーが知っておくべき考え方

「次のリーダーはあなたに任せたい」と上司から言われたときあなたならどうしますか?
断るのも1つの手かもしれませんが、上司が折角くれたチャンスを無駄にはしたくないですよね。
しかし、やらないといけないことはなんとなく分かっているが、何から始めて良いのか分からない、という方も多いのではないでしょうか?

いざ、辞令が下りた際に慌てないように、新人リーダーが知っておいたほうが良い「組織」と「リーダーシップ・マネジメント」について一緒に考えてみましょう。

組織運営について

組織の役割

組織の役割を考える前に、そもそも組織とはなんでしょうか?

「組織とは、意識的に調整された2人またはそれ以上の人々の活動や諸力のシステム」
経営学者のチェスターバーナードは、組織をシステムと捉え、このように定義しています。

加えて、組織成立の為には、下記3つの要素が重要であると示しています。

①共通目的(共通の目的を持っていること)
②協働意志(お互いが協力しあう姿勢であること)
③コミュニケーション(円滑にコミュニケーションをとれること)

この3つの要素が均衡することが組織成立の為の条件になります。

営業チームに例えてみると、

共通目的:自社のサービスを売って、売上目標を達成する意識
協働意志:企業のサービスを契約頂く為に、過程の作戦を立てることが出来る
コミュニケーション:不明点はすぐに確認出来たり、相談もしやすい環境

ということになります。
ざっくりと、目標を達成するためにみんなで協力し合える組織ということです。

では、企業内における組織はどんな役割なのでしょうか。

「組織が属する会社」「組織に属する個人」それぞれに対して役割があります。
対会社においては、会社が期待する価値を提供すること。そして、対個人においては、自己実現の場であるということです。

会社から期待された価値=売上目標の達成
個人の自己実現の場=業務面:スキル向上や知識取得など、個人の市場価値を向上できる場
          プライベート面:個人の考えるワークライフバランスの実現

つまり、リーダーであるあなたは、組織の構成員である部下・メンバーの志向性を把握した上で上手くマネジメントしつつ、会社から与えられている売り上げ目標を「組織として」達成させる必要があるのです。

組織運営の7S

組織を運営するにあたり、知識として「組織運営の7S」を知っておいたほうが良いでしょう。
戦略コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱しているのもので、【組織は7つの経営資源(=7S)が関連しあい構成されているものである】というものです。
参考:wikipedia「マッキンゼーの7S」

その中でも、経営者(リーダー)が比較的短期間に変更可能でコントロールしやすいものをハードの3S、通常、簡単には変更できずコントロールしにくいものをソフトの4Sと分けています。

ハードの4S

Strategy(戦略)
戦略は、作戦や戦術とは異なり、目的を達成させる為に一番大事で大きな視点です。
└競合に勝つ為に策定された方針や施策
└経営資源配分の基準や判断軸
└組織や事業の方向性

Structure(組織構造)
指揮命令、管理、実行、などの職務を実行するうえで誰が何を行い、与えられた役割についても、
どの程度裁量を持って行うのかなどを決めなければなりません。
└組織ユニットの構成方法
└各組織ユニットのミッション
└タテ、ヨコ、ナナメの関係性

System(制度・ルール)
理想の人材で組織化されたとしても、社内管理が煩雑だと気持ちの良い仕事は出来ません。
└各組織ユニット、各組織構成員の手順・ルール
└手続きや業務フロー
└業務遂行に必要な制度

ソフトの4S

Staffing(人材)
企業やチームのカラーによって採用、アサイン指針などが決まっていると、組成されるべき組織をイメージして構築することが出来る。組織での働きやすさや、業務のやりがいは組織の働きがいに直結します。
└どのような人材を組織に必要とするのか
└各人材をどのように配置するのか
└採用方法、育成方法

Style(スタイル)
組織風土は属する人間のスタンスやモチベーションなどの影響が反映されます。リーダーの努力で組織風土も変えられるので心のスイッチを押せるか押せないかは大きく影響します。
└組織の文化や風土、雰囲気や共通認識
└人間関係やチームワーク
└変化への対応、柔軟性

Skill(能力)
成果を創出する為には短期的な付け焼刃のスキル装着もありますが、戦略にあわせた長期的なスキル装着も重要です。
└業務レベルや遂行能力
└専門性や技術、知識など
└競争優位を発揮する要素

Shared Value(共有価値)
やる意味ややるべきことなどを共通認識として持てている組織は、やらされ感などの義務感で業務を行いません。「やらなければならない」といった責任感や積極性などが原動力になります。
└組織にいる全員で共通認識を持つべき理念や価値観
└組織のミッションや規範
└存在意義やメッセージ

この7つの要素が互いに影響しあうことにより、組織運営が上手くいくと考えられおり、7つをバランスよく備えることが重要であるとされています。

 

リーダーシップとマネジメントについて


実際に組織を運営するに必要なスキルについて考えてみましょう。
組織運営を上手に推進していくためには「リーダーシップ」と「マネジメント」が必要です。
一緒くたに語られがちなリーダーシップとマネジメントですが、実は全く違うスキルなのです。

リーダーシップとは

リーダーシップとは人のやる気や動機付け、行動変容に結び付けるような「影響力」を指します。
あなたの周囲にも、”この人に付いていきたい”と感じる上司や先輩がいるかと思います。
そのように感じさせる人が「リーダーシップのある人」ということです。

・リーダーシップは、制度、ルールで対処不可能な課題を属人的な影響力によって克服することを可能にする
・合理性の限界を超えた“影響力”

マネジメントとは

マネジメントとは、組織を機能させる行為全般のことであり、「組織・職場の目標を達成する為に、経営資源を効率的・効果的に活用すること」と定義されます。
ただし、マネジメントの動詞形である、manageという言葉の語源に「人を巧みに扱う」という意味があるように、「人を通じて成果を出す」ことがマネジメントの役割でも重要な側面を担うと考えられています。

・マネジメントは、組織が持つ複雑性に「秩序」と「一貫性」をもたらし、効率的な組織運営を可能にする
・一貫性のある判断や役割が求められる為、属人性を排除した原理原則(普遍的なもの・絶対的なもの)であることが求められる

「仕組みのマネジメント」と「影響力のリーダーシップ」、この2つの要素を抑えておけば規模の大小に関わらず、良い組織運営ができるはずです。

まとめ

今回は、リーダーを目指すなら知っておくべき考え方をお伝えいたしました。
いち営業マンのうちからリーダーの考え方を知っておくと、自分が組織の一員としてリーダーに何を期待されているのか、そして何をするべきなのかがおのずと見えてくるはずです。リーダーの気持ちを理解し、期待に応え続けることがあなたがリーダーになための近道になるのです。

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